
近年、その成分に注目があつまり研究が進んだマヌカハニーですが、古くからマヌカは人々の生活に生かされてきました。ニュージーランドの先住民マオリ族は、マヌカを癒しの木、復活の木として親しんできたといいます。
その昔、ヨーロッパからの航海者キャプテンクックが、高熱を出していた仲間の乗組員にマオリ族からもらったマヌカの葉を煎じて飲ませたというエピソードも伝わっています。マヌカの林の湿地に足を踏み入れ、マヌカの林の中では足の傷の癒えるのが早いのに、ふと気が付いたのでしょうか。 ニュージーランドでは、やがてヨーロッパからの移住が始まって養蜂も伝わり、ハチミツが作られるようになります。
ニュージーランドに限らず、ハチミツに不思議な作用があることを、人々は昔から知っていたようです。スペイン東部で発見された一万年以上前の旧石器時代の壁画からは、人類がハチミツを食用や薬として珍重してきた様子が分かります。
ハチミツは人間が薬を発明するずっと以前からある神話やコーラン・聖書にもたびたび登場します。
古代エジプトでは既に、ハチミツの医薬的な特質も研究されていたようで、疾患や創傷治療に特定の地域のハチミツを勧めていた記録が残されています。
ニュージーランドの養蜂家たちの間でも、マヌカの花から採ったハチミツ(マヌカハニー)が、傷や火傷、風邪の症状の緩和や、胃の痛みなどに良く効くことが知られていました。マヌカの葉や樹皮から抽出されるオイルやハチミツには特別な抗菌作用があるとされ、薬草として飲用されたり、外傷の治療薬として珍重されたりしてきたのです。
それを裏付けるように近年、湿地帯に群生するマヌカの林からとれるハチミツの抗菌度が特別に高い事がわかってきました。ニュージーランド国立ワイカト大学の研究で、マヌカハニーの効用が科学的に証明され、ニュージーランドの特定の土地からとれるマヌカハニーには、特別に強い抗菌力があることがわかりました。その後研究が進み、ドイツのドレスデン工科大学の研究チームは「食物メチルグリオキサール」という成分がマヌカハニーに抗菌力を与えていることを証明します。
長く親しまれてきたマヌカハニーは、その抗菌力が科学的に証明され、今でもニュージーランドの食卓を飾って、人々の健康を支えています。